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名も無き物語

短編 余命10分

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ああ、どうしようか。
余命、あと10分だって。
なんでこうなったんだろう。
もうわからないな。
ああ、もう一度だけ…君の顔が見たいな。
君はきっと、会いには来てくれない。
君は僕の事が嫌いだから。
――あ、思い出した。
君に嫌いだって言われたあの日に、僕は倒れたんだ。
かなりガンが悪化してたのに、無茶して君に会いに行った。
そこで君に言われたんだ。
『お前の顔なんか見たくもない。出て行け。二度と俺の前に現れるな』
――その言葉のおかげで、一番伝えたかった言葉を忘れたじゃないか。
だから、今君が僕に会いに来てくれるなら――伝えたい。
『実は僕、君の事が好きなんだ。愛してる』
――もう、言えないね。
僕、前からベッドの上で死ぬのだけは嫌なんだ。
だから僕は無理してベッドから抜け出して屋上に来た。
――どうしよう。もう立っていられない。
もう僕、死ぬんだ。
――こんな事を願うのはいけない事かな。
出来るなら、君の腕の中で永遠に眠りたい。
その前にキス、したいな……。
君を――抱き締めたいな。
屋上の手摺りに必死にしがみ付きながら青い空を見つめる。
この空はきっと、僕が死んでも綺麗な青色で、もしかしたら、僕が死んだ方が今よりもっと綺麗かもしれない。
この世界は、僕がいなくなっても何も変わらない。
それは――君もだろうか?
視界が霞んできて、死を覚悟した時。
激しい音を立てて、屋上の扉が開く。
困った。
もう扉の方を見る事が出来ない。
「お前――何してんだよ!?」
愛しい人の声が聞こえる。
声を聞いた瞬間、僕は死んだのかと思った。
だって、君がここに来るわけないだろう。
君の声が聞こえるわけないだろう。
君は僕の顔も見たくないんだろうから。
「なんでこんな所にいるんだよ!?」
もう手に力が入らなくなって、倒れそうになった時。
君が僕を抱き締めてくれる。
「死ぬなよ!馬鹿野郎!!」
「馬鹿は…ないだろ…」
僅かに動く口で言葉を紡ぐ。
僕にはもう、君が幻が本物かの区別が付かない。
幻なら――あの時に云えなかった言葉、言ってもいいよね…?
「あの日…君に、伝えたかった事が…」
「なんだよ…?」
「君の事が…好き、なん…だ…」
「――馬鹿」
「…キス、していい…?」
「……馬鹿」
僕は、自分の唇を君に近付ける。
本当はもっと、ちゃんとしたキスをしたかった。
でも――
一瞬だけ触れるキスしか出来なかった。
そして微笑む。
どうしよう。君の顔を見てたいのに、勝手に目が閉じていく。
あれ……。
君、もしかして――泣いてる?
君が、僕のために泣いてくれるの…?
その涙の理由を聞きたいけど…。
口が、もう…動かないんだ。
「――――」
今、なんて言った?
ごめん。聞こえない。
「馬鹿、野郎…!!俺を、一人にするなよ…」
ごめんね。もう、何も感じない。
君の体温も、感触も。
だから、僕はただ笑う。
謝る事が出来ないから、好きだって、伝えられないから。
ただ、君に笑顔を向ける。
愛してるって、伝えたいから――
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~ Comment ~

ナニコレ切ない・・・

悲しい・・・。
というか、結構いい話だと思うんですけれど、・・・BL?www

Re: コメントありがとうございます!

またもや、コメントありがとうございます。
こちらは、ですね……。
初めて本編以外にも短編を書いてみようと思って書き始めた頃ですね。
私、基本的に短編を書くのは苦手なのでww
長編ばかり、というかww
長編しか書けない人間なんです。悲しいことにwww
なので右も左もわからなかった頃ですねww
私の得意分野の悲しい話をいかせて。
短編で終わらせようとして生まれたのがこの話ですね。
これを書く時、周りに居た人に「余命何ヶ月だとか言われたら、どうする?」と聞かれたので。
そこから思い付いた話ですね。
はい、一応短編ものもBL要素ですねw
まだ薄い方なんですけどww
一応はBLものですw
返答は――
BLものです!!wwww
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