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名も無き物語

短編 聖夜の悲しみ

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今日はクリスマスイブ。
愛しい人と一緒に過ごす日。
――と言っても前夜祭だから初めて逢った日の事や、今まであった事をワインを片手に話すだけなんだけどね。
本番は明日だから。
だから今日は明日の準備をする日。
愛しい人へのプレゼントを考える日。
一応決まってるんだけどね。
『今年のプレゼントはオレ。オレ、お前の事が好きなんだ』
――なんて言ったら、どんな反応するだろうか。
多分、大笑いするだろうね。
冗談だと思われても、オレは何回だって言うつもり。
オレが本気だってわかってくれるまで、何回だって。
来年になっても、再来年になっても気付かなくてもいい。
それでも言い続けるつもりだから。
――でも、やっぱり他にプレゼントとか用意した方がいいかな?
指輪、とか?
いやいや、それはストレートかな。
それじゃプロポーズみたいになるな…。
いつもみたいに何気なく欲しいと言った物をプレゼントしよう。
ああ、どんな顔をするだろうか。
プレゼントをもらった君は。
嬉しそうに笑ってくれるだろうか。
いや、でも今年は告白するから爆笑するだろうな。
きっと一時間以上笑うかも。
その時は止めないといけないな。
笑い死にされたら困るから。
どのタイミングで言おうか。
ワインを飲む前?
飲んだ後?
話が弾んできた頃にしようか。
ああ、楽しみだな。
一体どんな顔をするんだろう。
なんて言うだろう。
やっぱりここは――
『笑わせるなよ! 笑い死にさせる気か!?』
笑いながら君は言うだろうな。
でも、意外と無言だったり、冗談とは思わないかもしれない。
ああ、早く君の反応が知りたいな。
早く君に会いたいな。
君に触れたいな。
抱き締めたいな。
君の体温って、どれくらいなんだろう。
少なくとも、この冷え切った体を温めてくれるくらいの温もりなんだろうな。
ワイン飲む時の昔話、どんな話をしようか。
君の失敗談ばかり話そうか。
君の恥ずかしがってる顔が見たいな。
君と会ってもう12年も経ったんだ。
12年なんて長いようで早いようなんだな…。
……て、事はオレは12年も片思いしてたって事なんだな。
よくもまぁ、そんなに長い間愛しい人の事を想っていられるな……。
でも、本当に12年なんて一瞬で過ぎた。
多分、これから先も君と過ごしたら時間なんて一瞬で過ぎていくんだろうな。
ずっと君と一緒に過ごしていたいな。
――その答えは、明日出るのか。
明日が楽しみだなぁ。さて、君へのプレゼントも買ったし、君の元へと行こうかな。
その時、ポケットに入れていたケータイが震える。
液晶画面に浮かんだ名前を見て微笑んで、通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『遅いぞー。もう準備出来てんだから早く来いよー』
「お望み通り、今から向かいますよ。もう少し待っていてね」
『来なかったぶっ殺すからな』
「殺されないように今から行くよ。じゃあ」
電話を切って足早に君の家へと向かう。
早く君に会いたい。
君の顔が見たい。
君に触れたい。
信号が青になり、急いで横断歩道を渡る。
――激しい、クラクションの音が聞こえた。
聞こえた時にはもう、遅かった。
――ああ、神様はなんて残酷なんだろう。
オレはただ、君の元へ行きたいのに。
君の顔が見たいだけなのに――
どうして――

横断歩道に、一人の男性が横たわる。
その男性が車に跳ねられたと同時に、空からは白い雪が降り出した。
横断歩道に流れる赤い血を、白い雪で何事もなかったかのように消し去るように――
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