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名も無き物語

短編 合わせ鑑

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兄ちゃん。僕達はね狂ってるんだよ。
僕が初めて病んだ日の事、覚えてる?
あの日も僕は父さんと母さんから虐待を受けてた。
耐えられなくなって僕は二人を刺した。
可笑しくてたまらなかった。
あんなに怖かった二人が、こんな簡単に死ぬんだって思えたから。
もう、僕達を傷付ける奴は居ないんだって思うと、たまらなく嬉しかった。
血塗れの僕を見て兄ちゃんは驚いてたけど、まだ生きてる父さんを見て兄ちゃん、僕の手から包丁を奪ってトドメを刺した。
それを見て僕ね、すごく嬉しかったんだ。
兄ちゃんを思わず抱き締めた。
兄ちゃんを今でもよりもっと愛しいと思ったんだ。
だから兄ちゃんを離したくなかった。
誰とも話して欲しくなかった。
誰にも見せたくなかった。
ずっと僕の傍にだけいて、僕だけを見て、僕だけに触れていて欲しい。
僕、兄ちゃんの全部が欲しいんだ。
身体だけじゃなくてね、心も腕も足も顔も髪も爪も――
全部全部欲しい。
ずっと、僕の傍にいて欲しいんだ。

今日の兄ちゃん、すごくカッコ良かった。
僕は兄ちゃんを外に出さないためにここに居させてるのに、僕が兄ちゃんに監禁されてるんだと思った奴がここに来た。
僕は兄ちゃんと一緒にいるのを邪魔しようとしたそいつを殺そうとした。
でも――
ナイフを身体に突き刺す前にそいつは倒れた。
「――怪我、ないか?」
「兄ちゃん!」
僕は兄ちゃんに抱き付く。
とても嬉しい。
兄ちゃんがこいつの身体にナイフを突き刺した事が。
僕を守ってくれた事が。
「う……て、めぇ……」
「なんだ、まだ生きてたのか。なんでお前、俺達の邪魔すんだよ。なんでこいつ連れ出そうとすんだよ」
「て、めぇが……こいつを――」
兄ちゃんは倒れた奴に蹴りを入れる。
僕、兄ちゃんのそんな姿を見て嬉しく思うよ。
だって、僕を守ってくれてるから。
すぐには殺さないで苦しめて殺す所なんて、特に大好き。
奴の血を見て、思わず僕は笑い出す。
愉しくてたまらない。
「兄ちゃん、もっと傷付けてやってよ。僕達の邪魔をするこいつが悪いんだから」
僕がそう言うと兄ちゃんは、持っていたナイフで何回も床に倒れた奴を刺す。
何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も――
それを見て僕は笑う。
やがて床に倒れた奴は動かなくなって、死んだってわかった瞬間に更に面白く思う。
「兄ちゃん、人間って本当に壊れやすいねぇ」
「そうだな」
ナイフを持って血塗れの兄ちゃんの姿を見て思う。
すっごく綺麗だって。
この世の中にある、どんなものよりも綺麗に思える。
「あのさ、好きなんだけど」
「何が?」
「兄ちゃんの事」
だって、こんなに綺麗なんだよ?
なんで血塗れの兄ちゃんって、こんなに綺麗なんだろう。
なんで僕、こんなに兄ちゃんの事が好きなんだろう。
兄ちゃん、僕だけを見て。
兄ちゃん、僕だけに触れて。
兄ちゃん、僕だけを愛して。
兄ちゃん、僕を離さないで。
兄ちゃん、僕の傍にずっと居て。
兄ちゃん――
僕、兄ちゃんを愛してるんだ。
苦しいほどに、切ないほどに、悲しいほどに。
狂おしいほどに――
兄ちゃんは僕を抱き締めてくれる。
「俺とお前は死ぬ時も一緒だ。だってな――俺も狂ってるから」
知ってるよ。
だから僕、兄ちゃんの事が好きなんだ。
そこで、鑑に映った血塗れの兄ちゃんと僕の姿に気付く。
僕達、本当に狂ってるね。
僕はそれが嬉しいよ。
僕はもう治らない、心を病んだ。
兄ちゃんは僕のために狂ってくれた。
僕達、すごく綺麗ですごく狂ってて。
本当に、合わせ鑑みたいに似ているね――






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~ Comment ~

嗚呼、愉し。そして、嬉し。

久遠様。お久しぶりです(^o^)
ユーリカン、参上!(笑)

合わせ鑑。あ、大好きだぁ。
痛くて、哀しくて、切なくて愛おしい二人。
一目惚れ。
久しぶりに久遠様のお話を読ませて頂きました。
久遠様のお話は本当に好きです。
柔らかさと鋭さがある文が好き。
綺麗な世界が、温かくて好きです。

それと、久遠様のプロフィールを見て、ギョッとしました。
いや、銀さん金さんもそうなのですがね。
というか、それも萌えまくったのですが!というか、それが萌えたんですが!
うん、それもなのですが。



・・・私と誕生日が全く一緒ォォォォ!(笑)
いや、ここで言ってもいいものかと思ったのですけれども。
我慢、出来なくって。

私も、9月17日でござァ。
うわわ、運命とか勝手に思いたい。
もうこれは、本当に運命だと思い込みたい。
嗚呼、ビックリした!!
私、同じ誕生日の人に会う?のは、初です!
ちょっと、嬉しかったりして。
エヘヘ~(笑)

すみません。
大幅にずれました。
残りの感動は、メッセージでも書こうかしら。すみません。
でも、本当に久しぶりに久遠様の文字を見れて、嬉しく思いました。
これからも、久遠様の世界の美しさに、ほんの少しだけでも触れられたら、とても嬉しく想います!!
頑張って下さいね、応援しております。
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